節目の年。
40歳。
節目の年。
小さい頃から、歳を取ってから幸せになると言われていた。
そんな意味がやっとわかった。
小学生の頃、夢中になったのは、古事記で、日本の神話に興味を持った。
それは、母親の家系が宗教の信仰が強かったから。
だけど、それだけではない。
自分自身とても体が弱く、病院に行っても原因不明と言われて、何も解決しなかった。
だから、母親に連れられ、いろいろな新興宗教に足を運んだ。
そして、霊感があるようで、小さい頃から不思議なものを見たり聞いたりしていた。
だから、古事記の世界はとても魅力的で、興味深かった。
中学に入ると、精神世界に興味を持ち、ダニエルキイスの小説を良く読んでいた。
五番目のサリー
24人のビリー・ミリガン
ビリー・ミリガンと23の棺
解離性同一性障害を扱った内容で、当時は多重人格なんて呼ばれていた。
相変わらず、神様の話には興味を持っていて、それらがテーマの小説も読んではいたが、どっぷり精神世界に浸かっていた。
中学の頃、フジテレビの深夜ドラマで放送されていた、NIGHT HEAD。
そこから飯田譲治さんの作品も読み漁った。
NIGHTHEADはその後の自分の人生に影響を与えた中の大きなものの一つ。
同じ飯田譲治さんの作品である沙粧妙子の事件簿を筆頭に、当時は、サイコサスペンスがテレビでよく放映されていて、欠かさず見ていた。
見ていて、自分自身に起こることは、サイコな人たちと意識がリンクする。
というよりも、自分なのかその人なのかわからない。
憑依に近いかもしれない。
人を殺す、手の中で命が消えていく感覚。そんなのを感じて、笑ってしまう自分が怖くもあった。
感情移入が半端なくて、そうなることは想像がついた。
ひどい妄想癖だと思っていた。
中三の夏に、起きたある出来事をきっかけに、ますます心はおかしくなっていく。